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野田版画工房

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カテゴリ:作品について( 66 )

羽織の裏

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先日、ご依頼頂いたものは、桐の箪笥。
お客様が「羽織の裏側のような感覚で」という表現をされていました。


羽織の裏は美しい柄が潜んでいるにもかかわらず、表に出る事は少ない。
宝は決して表に見せびらかす物ではない、というおくゆかしさが感じられます。


ベンガラと柿渋で色出しをし、染めと型押しした紙を、箪笥に張りました。柿渋の防虫防腐効果もあり、時間が経てば、色に深みが出て、時の経過も楽しめます。



保管されていた古い家具。こころの贅沢をたのしめるものを。そこに来るたった一つのものを作っていきたいと思います。




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by nodahanga | 2012-04-20 13:24 | 作品について

渋は渋い

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顔料で型押し後、柿渋で染めたもの




柿渋で染めることで防水、防腐剤の役割も持ち、時間が経てば色が変化し、深い味を出してくれます。これは工房の水場近くの扉に仕立てをしたものです。




もともと柿渋は日本古来の天然素材として愛されてきました。
柿から渋を取って柿渋を作る為に、田んぼの畦や作物のできないやせた土地などに植えていたそうです。今も田舎の風景には必ずぽつりぽつりと柿の木を見かけます。







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これは私、藍子の祖父のかたみです。着物の制作の糊置きという行程で使っていました。当たり前のように見ていた糊筒ですが、手に取って握ってみると、長く使ってきた職人の手の動きが伝わってきます。握っていたところや糊をしぼる所は凄く柔らかい。こうして目の前にあると「渋い」という言葉がぴったりとあてはまります。






柿渋を使った作品を今年はいくつか発表する予定です。
奥が深くて、時を経るのも楽しみになります。
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by nodahanga | 2012-02-03 23:56 | 作品について

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先日納めた4枚の襖です。


「緒」


日光が正面と横から目一杯入る居間。



もともと保育園の先生をされていた方で、今もボランティアで小さい子供さんとの時間を過ごされています。母親の愛情というか、やさしく強いものを感じる方からのご依頼でした。



これもたった一つの襖です。



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母の愛は強し。
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by nodahanga | 2012-02-02 01:00 | 作品について

白の世界

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制作に没頭していて、久しぶりの更新です。



永源寺はここ最近雪景色がとても綺麗です。移動には少し困る事もありますが、心を打たれる美しさに出会いました。



先日徒歩2時間程かけて二つの用事に出たのですが、3回程派手に滑って転び、軽装備に後悔しながら雪道をあるいて諦めてもどろうかな、と思ったその矢先に見えたのがこの白いコントラストの波の連続景色でした。



色んな雑念が一気に洗われるような感覚でした。
でも、まだまだこれから本格的に降るそうです。




明日は名古屋栄三越の最終日。
明日は午後から会場にいる予定です。お時間のある方は是非お越し下さい。





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by nodahanga | 2012-01-31 01:02 | 作品について

おじいさんの黒谷和紙

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今、とても楽しみにしている仕事の一つは、あるおじいさんの自伝本の表紙を手がけることです。


その依頼をして下さった方は、もうかれこれ15年以上お会いしてなかった方なののですが、今回の野田版画工房の工房開き展に来てくださったのがきっかけになり、新たなおつきあいが始まりました。
その方のお父様の残された沢山の自伝を、本人が残した40枚の手漉きの黒谷和紙で製本します。




残された物が違う形になってまた歩き始めました。

今、オギノ製本さんと一緒に進めています。






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by nodahanga | 2011-12-16 02:41 | 作品について

「ただ立つこと」から生まれるもの

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6年ほど前から


『ただ立つこと』、を意識して生きる様になりました。


『ただ立つこと』、は凄く難しい。


2004年、ちょうど7年前にその事を意識しはじめてから、あらゆる事への探究心が生まれた様な気がします。


目に見える部分、見えない部分どちらもあわせて


『ただ立っている』


何故そんなに魅かれるのか


それを自問自答しながらかたちをおこしています。
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by nodahanga | 2011-09-13 00:08 | 作品について