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野田版画工房

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具を引く



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私達が紙をつくっていく行程のひとつに『具引き』というものがあります。
これは和紙の表面に顔料を刷毛などで塗る事をいいます。


『具』を『引く』


絵の具を塗る、のではなく、『引く』。
昔から伝わる動作の言い方は面白い。


和紙は水分をものすごく吸うので、絵の具を乗せた時点ですぐ伸び始めます。
ゆっくりしていては皺などができてしまう。
だから実際、動きは塗るという感覚よりも、素早く刷毛を『引く』という感じ。


この『具引き』には、紙の色を自在に変えられるという他に、日焼けなどから紙を守ってくれる効果があります。
文化財などに納まっている襖紙には、決まってこの『具引き』が施されています。


『具』を『引く』


言葉の響きも、物理的にもたいへん面白い。




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by nodahanga | 2012-04-30 00:04 | 作品について

羽織の裏

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先日、ご依頼頂いたものは、桐の箪笥。
お客様が「羽織の裏側のような感覚で」という表現をされていました。


羽織の裏は美しい柄が潜んでいるにもかかわらず、表に出る事は少ない。
宝は決して表に見せびらかす物ではない、というおくゆかしさが感じられます。


ベンガラと柿渋で色出しをし、染めと型押しした紙を、箪笥に張りました。柿渋の防虫防腐効果もあり、時間が経てば、色に深みが出て、時の経過も楽しめます。



保管されていた古い家具。こころの贅沢をたのしめるものを。そこに来るたった一つのものを作っていきたいと思います。




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by nodahanga | 2012-04-20 13:24 | 作品について

お気に入りのノート

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15年程前から自作のノートを使うのが趣味となっています。
右の二冊はベンガラと柿渋を使用した2012年の手帳となんでもノート。使えば使う程、あじわい深い姿になっていきます。



スケジュールはもちろんスケッチやメモ書き、思いつきマンガ、、などざっくばらんに詰め込むのが何とも楽しいのです。



左の二冊は オギノ製本さんのもの。
彼の作る手製本は、使えばわかる魔の本です。何も書いていない白いページに気まぐれで絵日記をつけ、何年もたってから読み返すのが面白い。なんでもない日常をしまっているノート。




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彼の本はレティシア書房さん
ガケ書房さんで手にとっていただけます。




私にとってノートは、なんでも無い事に魔法をかけられるもの、力の源かもしれません。
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by nodahanga | 2012-04-11 12:44 | 暮らしのこと

おうみ発

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お知らせです。


NHK大津放送局が制作されている番組に取り上げていただきました。


放送は以下の通りです。



■滋賀県域放送 総合テレビ「おうみ発610」
4/4(水)午後6時10分〜『おうみ探検隊』のコーナー


■関西2府4県 総合テレビ「ぐるっと関西おひるまえ」
4/9(月)午前11時30分〜



5~7分程の放送だそうですが、収録はほぼ一日でした。
あまり見せる事のない制作中の様子や版木のかたちがどうやって生まれるのかも見ていただけるかと思います。慣れぬ息使いがちらほら見えるかと思いますが、お時間がありましたら見て下さい。




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展示会中に収録にご協力頂いた方、本当に有り難うございました。
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by nodahanga | 2012-04-03 00:37

仕切りの先

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のれんと屏風展 展覧会にお越しいただいた方、メッセージを下さった方、本当に有り難うございました。お天気が悪い日も沢山の方に来て頂いた事、大変感謝します。




一日一日が新しい風を運び、強く、静かに時間が流れるのを感じました。
のれんや襖、屏風、仕切りのその先を感じる事ができるものつくりをしていきたいと思います。





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4月に向かう先は、はた和紙の里、宮津の畑(はた)です。
13軒程の小さな村。そのなかの一軒の家。ここに向かう道筋は27年前からはじまっていたのかもしれません。またいつか、このお話を聞いて下さい。
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by nodahanga | 2012-04-02 00:57 | 展覧会